SBI証券と楽天証券が手数料ゼロ！
新聞、テレビ、ネットニュース、YouTubeと、あらゆるメディアで響き渡るビッグニュースが日本の株式市場を揺るがしています。2023年8月31日、日本株の取引手数料に革命が起きたのです。
ネット証券最大手のSBI証券と同2位の楽天証券が、投資家にとって待望のアナウンスを行いました。それは、日本株の売買手数料を無料にするというものです。 この重要な決断は、2024年にスタートする新しい少額投資非課税制度（NISA）への備えとして行われました。
個人投資家の囲い込みを狙う両大手証券会社が、手数料のゼロ化を実現したことで、業界内ではこれから厳しい状況となり、手数料引き下げの圧力も高まることでしょう。
SBI証券と楽天証券が手数料ゼロへ
具体的には、SBI証券は2023年9月30日から日本株の現物取引と信用取引の売買手数料をゼロにしました。これにより、これまでの1注文あたり55〜1070円かかっていた手数料が一切かからなくなります。また、SBI証券は以前から21歳から25歳以下の若年層に対して日本株の売買手数料を無料に提供していましたが、今回は条件なしで誰でも無料です。
国内株式売買手数料無料の対象になるには、下記の①〜③の取引報告書や各種交付書面の受取方法を全て「郵送」から「電子交付」に切り替える必要がございます。
※既に①～③の電子交付サービスをお申し込みいただいている方はご対応不要です。
①円貨建のお取引・米株信用取引の各種報告書。
②特定口座年間取引報告書。
③米株信用を除く外貨建取引の各種報告書。
※「郵送」から「電子交付」へ変更(切替)をした後は、原則として郵送への変更(切替)はできません。
※国内株式売買手数料無料の対象条件につきましては、今後変更となる場合があります。
楽天証券も同様に、現物取引と信用取引の手数料を無料にすることを発表し、これは2023年10月1日の注文分から適用されます。 さらに、楽天証券は日本株市場において、単元未満株や「超割コース 大口優遇」における現物取引や信用取引の手数料もゼロに引き下げました。これにより、投資家はこれらの取引をよりコスト効率よく行えるようになりました。それだけでなく、楽天証券は手数料コースに関わらず、外国株（米国、中国、アセアン株）や先物・オプション取引、金・プラチナ取引にかかる手数料の1％をポイントバックする新プログラムも新たに導入しました。このプログラムを利用することで、投資家は取引による一定の手数料をポイントとして還元され、長期的な投資においてもメリットを享受できるでしょう。
SBI証券と楽天証券のこの手数料改定は、日本株をメインに取引を行なっている個人投資家にとって魅力的な選択肢となり、日本の投資環境がさらに魅力的になると予想されます。これにより、投資家はより多くの資金を投資に充て、将来の資産形成に向けて一歩近づけるでしょう。
SBI証券と楽天証券のこの動きが、日本の金融市場に新たな波を巻き起こすことが期待されます。
「新NISA（少額投資非課税制度）」が大きく影響している
なぜ日本株の手数料無料化が行われたのかという背景には、2024年から始まる「新NISA（少額投資非課税制度）」が大きく影響しています。金融庁が公表したデータによれば、2023年3月末時点でのNISA口座数は、2022年12月末時点より4％増加し、1873万5320口座となりました。特に注目すべきは、20代と30代の口座数の増加です。20代の口座数は5.3％増の192万2968口座、30代は4.7％増の326万5737口座と、若い世代の間での投資への関心が高まっていることが示されています。
最後に、総合口座数ではSBI証券が1046万口座で楽天証券の924万口座や野村証券の539万口座を上回っていますが、NISA口座数では楽天証券が449万口座で、SBI証券の370万口座、野村証券の168万口座を上回っていることが興味深いです。
これからの日本の投資環境は、ますます注目されることでしょう。無料の取引手数料が個人投資家にとってどのような影響をもたらすのか、そして新NISA制度が市場にどのような変化をもたらすのか、我々は注視していく必要があります。
